イード(犠牲祭)で体験したことの巻
スーダンに来て初めての宗教的行事を迎えました。
それが、「イード(犠牲祭)」。
アッラー(イスラム教の神様)に捧げる生贄として、羊・牛・ヤギ・ラクダなどの家畜から年齢や重さの基準を超えたものを捧げるのだそう。
ほとんどの家庭で、羊を生贄にします。
実はわたし、この日が来るのが内心ドキドキしていた…。
「生贄」にするって、何だか響きが怖いなぁ…と思っていたから。
3日間あるイードの内の初日は、職場の同僚のお家へ招いてもらい、羊の解体から食事するところまで全部見せてもらいました。
屠殺するのは早朝が多いようで、朝8時に同僚宅まで向かう途中には、どこの家庭も解体真っ最中という感じだった。
ふう…心臓を落ち着けて…
同僚宅に着くと、羊は少し解体されていたけれど、初めて見る光景がとても新鮮だった。
解体する人の手際の良いこと…
しばらくするともうそこには、お肉屋さんで売っているようなお肉になっていた。
いつもは、お肉屋さんで動物が解体されたものしか見ていないけれど、
こうして最初から最後まで見ると、
動物に対する感謝の気持ちでいっぱいだった。
ありがとう。
おいしい料理が食べられて、幸せに暮らせているのは、
君たちのおけげなんだよと、
残さないで食べますと、
羊を思い出しながら出来上がった料理に手を付けました。
本当にありがとう。
ご馳走様でした。
イードは、日本で言うお正月のようなもの。
親戚家族・友人が家にたくさん集まって、わいわいおしゃべりをしたり、その時の雰囲気を楽しんで、
日本と似ているところがあって、なんだかホッとしました。
同僚家族のかわいいこども達とよくわからない遊びをしたりして、楽しませていただきました。
2日目と3日目は、同期の任地のハサヒサに行き、
同期宅大家さんの家で、羊を解体するところをもう一度見させてもらったり、
町の郊外までドライブに連れて行ってもらい、のどかな田園風景を眺めたりして、
とてもリフレッシュできました。
夜は大家さん家族の親戚と町の遊戯施設のカフェで、コーヒーをのみながらおしゃべりをして、
同い年くらいの女の子の一人は、「あなたの弟と結婚させてよ!真剣だから!」と
必死に訴えてきたりと、とっても楽しい時間を過ごさせてもらいました。
どこか日本の田舎のようなハサヒサ、
とぉ~っても良いところです!!!
ワドメダニからバスやタクシーで40分くらいで来れる近さなので、
またすぐに行こう。
そんなこんなで、初めての宗教的行事を体験できたお休みになりました。
それにしても、イードは
食育にもなるし、
そもそも貧しい人へお肉を分けるべきとされているので、人間はみんな平等という考えもいいなと思いました。
これからも、食事がとれるありがたみを感じて、周りの人への感謝を忘れずにいたいと思います。
*青ナイル川に架かる橋の上からinハサヒサ